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ペットになるかわかりませんが。
小学校3年生のころ、縁日に行きました。
普段あまり家にいない父親と。
久しぶりの父親と母親とのお出かけ。
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私は金魚すくいをした。
いつもは母親に却下される金魚すくい。
後でくれるのが気に入らないらしい。
縁日の金魚はすぐに死んでしまうからと・・・。
なので、いるもスーパーボールすくいに変えられてしまいます。
動かないスーパーボールはおもしろくない。
私は動き回る金魚に大興奮。
奮闘のすえ、6匹つかまえました。
屋台のおじさんは、喜ぶ私の姿に6匹全てを袋に入れてくれました。
当然、母親は不機嫌な表情。
でも、翌日、母親は金魚鉢を買いにつれていってくれました。
ちっちゃい金魚だし、長生きしないだろうと安いものを探しました。
結局、ガラスのまぁるい金魚鉢に。
上の方がすぼまっていて、ふちっこだけ青い色がついていました。
よく漫画なんかにも出てきそうな金魚鉢。
それと金魚の餌も買ってくれました。
家に帰って、さっそく餌をあげてみると、綺麗に食べてくれました。
あまり餌をあげすぎて、残さないようにと。
はやく水がにごるのだと母親が教えてくれました。
水替えは、前日から水道水をためておいて水を優しくしてあげることも。
6匹のうち4匹はすぐに死んでしまいました。
私は残った2匹の名前を考えました。
小さいほうに『ミミ』と名前をつけ、大きいほうはどうしようかな?
妹が『けんたろう』にしたい、と言い張りました。
結局、なぜけんたろう?と思いながらも、名前は『けんたろう』に。
ミミは1週間ほど頑張りましたが、ある朝、水に浮いていました。
けんたろうは縁日の金魚ながら、なかなか元気があり、少しずつ大きくなってきました。
なんだか朝の餌を楽しみにしているようにも感じました。
後から知りましたが、縁日の金魚でも大きくなるそうです。
大きい水槽では特に。
ある日の朝、金魚鉢にけんたろうがいませんでした。
びっくりしました。
母親に聞くと、朝はいたとか。
床を見ると、金魚鉢から少し離れたテーブルの下に赤いものが・・・
干からびたけんたろうでした。
母親は、
「そういえば、ピチピチ聞こえたわ。」
元気すぎて、金魚鉢から飛び出したようです。
金魚であっても、半年も飼っていたら愛着が湧きます。
いっぱい泣きました。
妹と一緒に裏山に埋めてお墓もつくりました。
本当にかわいいペットでした。
それから私たちが金魚すくいをしなくなったのは、いうまでもありません。 |
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